国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」の広報出版物Investing in Creativityの日本語訳が、2021年8月、刊行されました。ユネスコのウェブサイト(https://en.unesco.org/creativity/sites/creativity/files/infokit-ja.pdf)からダウンロードできます(27頁に翻訳者としてのクレジットが入っています)。
本条約は、2005年に締結され、2007年に発効しましたが、日本は未批准です。しかし条約の内容の社会的そして学術的重要性に鑑み、国際人間科学部のグローバル・スタディ・プログラム(GSP)の一つとして、ユネスコ側との連携を進めた坂井一成教授(国際人間科学部)の指導・引率で実施された「ユネスコと地中海文化」プログラムにおいて、ユネスコ本部及び日本政府ユネスコ代表部による支援の下、同条約の意義と批准国での条約に基づく政策実践について数年にわたって学んできました。
詳細については、次の記事をご覧ください。
- https://en.unesco.org/creativity/news/japanese-university-students-grapple-complexities
- https://passnavi.evidus.com/news/20170518/
そして2018年度の「ユネスコと地中海文化」プログラム実施では、2019年3月にパリ・ユネスコ本部を訪問して同条約についてユネスコ本部職員とのセミナーに参加するに先がけて、ユネスコ側の提案により、プログラムに参加した国際人間科学部生及び国際文化学部生がInvesting in Creativityの日本語訳を分担して行い、坂井教授及びユネスコ側での訳語等の調整を経て、ユネスコの公式資料として発刊された次第です。
2021年8月31日には、この発刊を契機にユネスコ主催のウェビナーが開催され、同条約成立時のユネスコ事務局長・松浦晃一郎氏、ユネスコ事務局で同条約担当の吉田礼子氏などが登壇しました。ここでは、同条約の意義について改めて意見交換がなされた上、その広報出版物Investing in Creativityの日本語訳が発刊されたことの意義が強調され、日本の批准に向けても期待が示されました。
国際人間科学部では、今後とも、ユネスコとの連携を深め、グローバル社会で活躍する学生の資質向上に努めて参ります。
坂井一成(国際人間科学部・国際文化学研究科 教授)